怖すぎる千葉県富津市の巨大な『東京湾観音』の胎内へ潜入調査!!

東京湾観音

首都圏に住まれている方なら一度は聞いた事があると思われる、東京湾入り口の千葉県富津市に建つ『東京湾観音』へやってきました! この高さが58mもある巨大観音様は、平和を祈念する信心深い心で作られた仏像でありますが、訪れる前に調べてみると「自殺スポット」や、「心霊スポット」としても有名な様です。 果たしてどんな恐怖が待ち受けているのか、はたまた、只の噂話に過ぎない場所なのか、潜入し調査してみたいと思います。




≪参拝順路≫

順路に沿って参拝するように「参拝順路」と書かれた看板が建ておりますが、この順路は申し訳ないですが大したことが無いので、従う必要は全く感じなかったです。

▼東京湾観音とは!?

『東京湾観音』は、東京深川で材木問屋を営んでいた「宇佐美政衛」が、東京大空襲で多くの犠牲者を目にし、戦没者慰霊と世界平和への想いから建立した観音様です。 この観音像は、千葉県の仏像彫刻家である長谷川昂が奈良県の法隆寺夢殿の救世観音をイメージし「仏教伝道の最終地点を千葉にしたい」と思いを込めて原型を制作し、着想から5年の歳月をもって昭和三六年(1961年)に完成しました。

観音会館




▼巨大な観音像の構造

観音様背中

太平洋戦争終結から10年余りの戦争の傷が癒えだした昭和三一年に、当時最高の建築技術を駆使して建設が開始されました。 述べ12,000人の労働力で、高さ56m、重量4800tの巨大な観音を支える為に地下10mに支柱を16本埋没し、3mの軸が全体を支える構造となっております。

▼拝観入り口

「東京湾観音」の胎内以外は、無料で見学する事が出来ますが、胎内には有料で入館する事になっております。

拝観料[ 大人500円 / 中人400円 / 小人300円 ]を納め、中に入ります。




▼胎内1階

胎内には314段の螺旋階段で20階まで徒歩で行く構造となっており、各階に『東京湾観音』の原型を作った長谷川昂の作品が胎内仏として祀られております。

同行観音

▼胎内に祀られる神仏

胎内には314段の螺旋階段で20階まで徒歩で行く構造となっており、各階に『東京湾観音』の原型を作った長谷川昂の作品が胎内仏として祀られております。 

観音像13体

≪マリア観音像≫

ここ「東京湾観音」内に一風変わった観音像が祀られるております。 その名も『マリア観音像』と言います。 この観音様は、キリスト教が弾圧された江戸時代に隠れキリシタンによって観音像の様に作られ内密に信仰された「聖母マリア」像です。

この「東京湾観音」は、観音の文字から、仏教寺院の様にも思えますが、胎内には「仏像」以外にも、「七福神」等の神様も祀られていたり、キリスト教からの派生である「マリア観音」も祀られております。 つまり、ここだけで「仏教・神道・キリスト教」の3種の宗教物が祀られております。




▼宇佐美政衛

「東京湾観音」の開祖で、実業家である「宇佐美政衛(うさみまさえ)」の銅像が、「日蓮上人」が祀られる前に置かれております。 個人的には、おこがましいんじゃないかな?と思いましたが、信者の方々にとっては同格なのかもしれないですね。

▼階段

構造上仕方ないのでしょうが、内部は基本上に進む階段と、各フロア毎に祀られる「神仏」、そして休憩用の「イス」だけがあるシンプルな造りになっております。

フロア毎に格子がはめられた展望用の除き穴があり、ここから風景を観る事が出来ます。

▼12階・13階「腕展望」

12階から13階にかけて、外に出る事が出来る「腕展望」エリアがあります。 名前の通り「東京湾観音」の腕の場所にある高所で、高所恐怖症の方には恐ろしい場所になっております。

▼自殺・心霊スポット

『東京湾観音』はかつて自殺の名所となっており、13階の観音様の腕の位置にある「腕展望」の箇所からの自殺者が後を絶たなかったと云われます。 夕暮れ時から夜にかけて訪れると飛び降りる亡霊が見えてしまうと地元の人々が噂し、それを見聞した人々がネットに書込む事で有名になっております。 噂される説では、「亡くなる最後に、苦悩を解き放って頂く事を祈り、観音様へ縋り、大勢の方が飛び降りたが、罰当たりにも観音様を使い亡くなった魂は成仏出来ず、永遠と飛び降りを繰り返している」との事です。 真実はどうなのかと係の方に、失礼とは思いつつも噂の真相を訪ねてみました。 すると「そういった噂が有るのは存じてますが、どうなんでしょう。」とYESでも、NOでもない御話を頂けました。 実際、こういった噂話は煙の無い所にも立つものなので、これ以上の詮索は恐ろしいのでやめておきました。




今は、観音像を穢す輩が飛び降りれない様に、窓には格子、展望エリアには鉄柵が設けられており安全が講じられております。

高所にガクガク震えながらも、眼下に広がる東京湾が一望出来る風景は素晴らしく感じます。

▼東京湾観音御本尊

胎内の13階には「東京湾観音御本尊」が祀られております。 宝玉を持った「東京湾観音」は、全てを丸く和するようにとの願いが込められております。

▼最上階

最上階部へは、この梯子を使い登るルートと、狭い螺旋階段を進むルートが有ります。 私は、最初知らずに梯子を使いましたが、非常に怖い思いをしたので、個人的には螺旋階段を進むルートがおススメです。

▼恐怖体験

自殺・心霊スポットという事が、ガセネタなのか、真実なのかはさておきまして、恐怖スポットとして知られる「東京湾観音」で、私も余りにも恐ろしい恐怖体験を味わう事になりました。 高さが56mある「東京湾観音」は、ずんぐりむっくりと横に伸びた形ではなく、空に向かってすらっと建つ観音像です。 土台がしっかりと作られたとは言っても明らかに不安定な形である事には変わりありません。 つまり、風が強い日に訪れ頂上付近に立つと揺れを感じてしまうのです。 私が訪れた日も風が強く、頂上付近になると微妙に揺れている事が分かりました。 それまで呑気に撮影をしておりましたが、揺れを感じた途端に高所恐怖症の私は恐怖におののき、「これ、戦後10年程に建てられたという事は、現在の耐震基準をクリアしてるの??」と不安ばかりが頭を過りだします。

錆

「海が近い場所に昔の技術で建てられた建造物が50年近く建っていて大丈夫なの??」と不安を感じている時に気付いてしまいました。 「腕展望」等の展望エリアの床のコンクリートが薄い事に!! さらに設備の数ヶ所の鉄が錆びて折れてしまっている事に!! 「こんな所に、これ以上いると不味い!!」と慌てて残りの撮影を手短に済ませて、とっとと退散してきました。 人畜無害な霊など全く怖いとは思いませんが、高所恐怖症の私には最も恐ろしい体験でした。

床の穴

この丸い穴は、なんだと思いますか?? これは、雨水等で水が溜まらないように床に開けられた直径5㎝程度の穴です。 そして、この写真で分かるかどうかですが、実際に見てみると床のコンクリートの厚みが15㎝ぐらいである事が分かります。 当然、この穴の下は地上約30m場所です。 高所恐怖症の方には十分これだけで怖くないですか?




▼最頂部

「天上界」と書かれた最頂部である20階は、5畳程の空間にざっくりとした展示物が置かれているだけの部屋になっており、怖い思いをしてやってきましたが、ここはそれ程ではありませんでした。

▼宝冠展望

前後しますが、20階から1階さがった19階に「宝冠展望」があります。 「腕展望」と同様に外にでる事が出来る景色がいいが恐ろしいエリアになっております。

こちらも飛び降り自殺をする不埒者を防ぐために、しっかりと鉄柵が設けられており安全になっておりますが、高所に在る為、風が強い本日は実感出来るほど揺れており凄まじく怖いです。

この展望エリアは、観音様の冠部分を回る様に作られており登って降りる造りになっております。 階段を登るときは未だ良いのですが、降りる時の恐ろしさは半端ないです。(高所恐怖症の方にはです。)

でも、景色は抜群に素晴らしいです。

▼降りる

こんな恐ろしい場所は、とっとと退散という訳で来たルートの逆戻しに階段を降りていきます。 下に向かうにつれ揺れが収まるの分かり、それが嬉しかったです。

▼御朱印

『東京湾観音』は、「東京湾観音教会」という宗教法人が運営する寺院に当たる為、ここでも御珠印を頂く事が出来ました。

▼さいごに

以上で『東京湾観音』の御案内となります。 心霊スポットとしても有名ですが、それ以上に高所恐怖症の人には非常に恐ろしい体験が出来るスポットになっております。 皆様も、一度訪れて見ては如何でしょうか。




▼登るのが怖い人は

高所恐怖症の方や階段を登れない方は、無料で観る事が出来る「富士見台」と名付けられた展望エリアがあります。 ここからの景色もなかなかなものですので、上に行くのが怖い方はココだけでも十分価値があります。

空気の澄んだ天気が良い日は、遠くに富士山を観る事が出来ます。




▼アクセス

住所:千葉県富津市小久保1588

電車:JR内房線「大貫駅」または「佐貫町駅」より日東交通「観音下バス停」下車。