千葉県山武市の崖に造られた朱色の御堂『浪切不動院』を徹底解説!!
千葉県山武市成東にある真言宗智山派の寺院「長勝寺」、通称「浪切不動院」にやってきました。 この寺院は、天平三年(731年)に行基が不動明王の像を刻み海難除けを祈願し開基したとされる寺院で、後に弘法大師が崖の上に移築したと伝わる仏教界のビックネームに纏わる寺院です! しかしながら、ド田舎にある為か、折角の寺院にも関わらず同じ千葉人にも殆ど知られておりません。 果たして、どんな寺院でしょうか!?
▼素晴らしい寺院なのに、勿体無い寺院なんです!
「浪切不動院」は、遠くからも崖の上にある事が分かる何とも不思議な寺院です。 近くに近づいてもコレといった案内板も無く、気にせずにドライブしていると通り過ぎてしまう存在になっております。 でも、千葉県が本気のPRをすれば、これだけで多くの観光客も訪れるはずで、非常に勿体無く感じます。
▼無名な寺院ですが、山門も立派です。
寺院の顔とも言える山門、「浪切不動院」の山門も立派で見応えが十分にあります。
▼境内
境内は思いの外広く、観光目的の参拝でも十分に楽しめます!
一見、遠くに見えるので登るのも大変そうに思いますが、実際登ってみると3分もかからない程の道のりなので気軽に向かう事が出来ます!
登る途中には、「子育水子観世音菩薩」が祀られる年季の入った御堂があります。
御堂の年季とは打って変わって、「子育水子観世音菩薩」は非常に美しかったです。
崖に組まれた美しい朱色というよりは完全な赤色の柱が見えてきました。
真横から観た柱も美しいです。
▼高所恐怖症の人には恐ろしすぎます。
この「浪切不動院」は、標高30㍍程度の石塚山の中腹の岩石上に本堂があり、26本の柱によって支えられております。 御堂への石段を登る途中「立派な寺院だけど観光客が来ていない、つまり地元の檀家だけに支えられている寺院という事は、柱のメンテナンス等大丈夫なのかな!?」と不安な事を考えておりました。 大きなお世話では有りますが、やはり高所恐怖症の私には不安です。
▼浪切不動院とは!?
浪切不動院は、正式名称を「長勝寺」と言い、元々は下横地村にあった円頓寺の末寺でした。 天平三年(731年)に行基が不動明王の像を刻み海難除けを祈願し開基したとされる寺院で、平安時代の初めに弘法大師が関東教化の際に訪れ、現在の場所に移し建立してたと伝わります。本堂の創建年代について明確な記録は有りませんが、改修に発見された棟札に元和四年(1618年)と記されていた為、現在の御堂は少なくとも江戸時代初期頃には建っていた事が分かっております。 かつて御堂には漁師を守るために灯台の様に常夜灯が灯されており、現在は海岸が後退したため海上からは見えませんが、遭難した船が浪切不動院の明かりによって救われたという話も伝わっております。
御堂も美しい赤色に統一されており、建立当時も朱色であったかは分からないですが、もし赤色であったなら海からでも目立ったんだと思います。
御堂からの風景
▼さいごに
ドット荒かった昔のマリオにこんなキャラクターの敵居ませんでしたかね? 以上で、崖の上に建つ「浪切不動院」の御案内となります。 千葉県は半島という海に囲まれる地形の為、海の幸が豊富な街です。 その反面、海の怖さを良く知る街でもあります。 今では寂れてしまった千葉県山武市という町をこれからも見守り続ける不動明王が居る温かい古寺でした。 皆様も、他の寺院の様に混雑しないので観光がてら参拝に訪れては如何でしょうか。 御精読有難うございました。
▼アクセス
やろうかなぁ?やめとこうかなぁ??と悩んだら ”犯罪や人に迷惑をかける事以外、全力でやってみて下さい。”の恩師の言葉を、元にとりあえず何でもやってみる、趣味は、旅行・骨董品収集のいくちゃと申します。(最近は、ドローンも楽しいです。)
当サイトでは、旅先での出会いに感謝をし、そこで得た感動や学びを勝手に皆様と共有出来るように作っております。
ちょっとでも面白いと思って頂けたら「いいね」等はお手間が勿体無いですので、ただただ明日も見て下さい。 よろしくお願いします!!