トロッコで巡る負の産業遺産・廃墟「足尾銅山観光」を徹底解説!!

栃木県日光市にあるトロッコで坑道内を見学できる”足尾銅山観光”にやってきました!! ここは明治時代初期から栃木県と群馬県周辺で起きた日本初の公害事件「足尾銅山鉱毒事件」の場としても知られる場所です。 近代日本史を小中学校で学ぶ中、「日本初の公害事件」として「田中正造」さんの名前と共に覚えている方も多いと思います。 そんな「足尾銅山」は、江戸時代の1610年に開山以来大いに栄え360余年の月日の中、栄枯衰退を繰り返し、1973年に閉山し今はひっそりと観光を生業とした街になっています。



栃木県日光市にあるトロッコで坑道内を見学できる”足尾銅山観光”にやってきました!! ここは明治時代初期から栃木県と群馬県周辺で起きた日本初の公害事件「足尾銅山鉱毒事件」の場としても知られる場所です。 近代日本史を小中学校で学ぶ中、「日本初の公害事件」として「田中正造」さんの名前と共に覚えている方も多いと思います。 そんな「足尾銅山」は、江戸時代の1610年に開山以来大いに栄え360余年の月日の中、栄枯衰退を繰り返し、1973年に閉山し今はひっそりと観光を生業とした街になっています。

「足尾銅山」のある足尾町に入り、最初に見たかった「負の産業遺産」として残る、「硫酸タンク」を遠くから見学します。 敷地内に入ってじっくりと観たいのですが、不法侵入で捕まっちゃうので遠くから見学します。



「足尾銅山」のある足尾町に入り、最初に見たかった「負の産業遺産」として残る、「硫酸タンク」を遠くから見学します。 敷地内に入ってじっくりと観たいのですが、不法侵入で捕まっちゃうので遠くから見学します。

足尾銅山の地下坑道は、観光用に公開されている700m程を除き全て閉鎖されおり、地下坑道を見学するのにはココからトロッコに乗り入坑します。 チケット売り場で大人820円を支払いトロッコに乗り込みますが、トロッコは片道で、帰りは坑道内を見学しつつ戻ってくる事になります。



足尾銅山の地下坑道は、観光用に公開されている700m程を除き全て閉鎖されおり、地下坑道を見学するのにはココからトロッコに乗り入坑します。 チケット売り場で大人820円を支払いトロッコに乗り込みますが、トロッコは片道で、帰りは坑道内を見学しつつ戻ってくる事になります。

通洞坑口が見えてきました! 当時は実際に使用されていた通洞抗に入れるのはワクワクします。 ちなみに、足尾銅山の坑道の全長は東京から博多までの距離と同じ1234㎞と長大な距離になっており、一番上の坑道から一番下の坑道までは1200㍍あります。 これだけでも流石日本の近代化を支えた鉱山である事が分かります。



通洞坑口が見えてきました! 当時は実際に使用されていた通洞抗に入れるのはワクワクします。 ちなみに、足尾銅山の坑道の全長は東京から博多までの距離と同じ1234㎞と長大な距離になっており、一番上の坑道から一番下の坑道までは1200㍍あります。 これだけでも流石日本の近代化を支えた鉱山である事が分かります。

真っ暗な坑内に入り所々ライトアップされた箇所を観ると「人っ!!!」、じゃない不気味なマネキン達が迎えてくれます。 そうこうしているうちに、坑道内に設けられた駅に到着です! 坑道内は肌寒いぐらい涼しく湿度が非常に高いです。 坑道内の風景は、ラピュタの最初の方のシーンに出てくるシータとパズーが追ってから逃げて入った鉱山の地下道を歩くような感じでワクワクしてきます。 ここから下車し徒歩で見学しつつ戻る事になります。



真っ暗な坑内に入り所々ライトアップされた箇所を観ると「人っ!!!」、じゃない不気味なマネキン達が迎えてくれます。 そうこうしているうちに、坑道内に設けられた駅に到着です! 坑道内は肌寒いぐらい涼しく湿度が非常に高いです。 坑道内の風景は、ラピュタの最初の方のシーンに出てくるシータとパズーが追ってから逃げて入った鉱山の地下道を歩くような感じでワクワクしてきます。 ここから下車し徒歩で見学しつつ戻る事になります。

観光用に公開されている700m程以外は、安全の為完全に封鎖されており柵の向こうには1234㎞の坑道が広がっています。 ここでは、サーチライトで坑道の奥を見学出来ますが肉眼なので照らした範囲が見えるぐらいとなってます。



観光用に公開されている700m程以外は、安全の為完全に封鎖されており柵の向こうには1234㎞の坑道が広がっています。 ここでは、サーチライトで坑道の奥を見学出来ますが肉眼なので照らした範囲が見えるぐらいとなってます。

ここから徒歩で坑道内を順路に沿って歩いていきます。 この写真にも写る天井を支える木組みが素敵な坑道です。 前知識が無くても至る所にある案内板や音声ガイド、マネキンの仕草で当時の掘削の様子を知る事が出来ます。



ここから徒歩で坑道内を順路に沿って歩いていきます。 この写真にも写る天井を支える木組みが素敵な坑道です。 前知識が無くても至る所にある案内板や音声ガイド、マネキンの仕草で当時の掘削の様子を知る事が出来ます。

坑道内の展示は、二人の農民によって鉱床が発見される所から始まり、人力による手掘りでの採掘・運搬の様子、時代が徐々に近代になるにつれて電動機器や火薬の使用、トロッコによる運搬と時代毎の採掘方法の違い等も学ぶ事が出来ます。



坑道内の展示は、二人の農民によって鉱床が発見される所から始まり、人力による手掘りでの採掘・運搬の様子、時代が徐々に近代になるにつれて電動機器や火薬の使用、トロッコによる運搬と時代毎の採掘方法の違い等も学ぶ事が出来ます。

リアルなマネキン達により当時の苦行の様な採掘作業の様子を知る事が出来ます。 この洞内では落盤事故等によりどれ程の方々が亡くなったのだろうかと考えさせられます。



リアルなマネキン達により当時の苦行の様な採掘作業の様子を知る事が出来ます。 この洞内では落盤事故等によりどれ程の方々が亡くなったのだろうかと考えさせられます。

坑道内の天井や壁、床からは地下水が染み出て来ており湿度が非常に高いです。 また、床の至る所が濡れておりカメラを構える顔にも水が滴り落ちてきます。



坑道内の天井や壁、床からは地下水が染み出て来ており湿度が非常に高いです。 また、床の至る所が濡れておりカメラを構える顔にも水が滴り落ちてきます。

坑内の展示をカメラに収める事に忙しい私は、後ろから来る観光客に追い抜かれていきます。 追い抜き様にマネキンに「ご苦労様でした。 ご苦労様でした。」と挨拶をされていく御年輩の婦人を見て、ここは今では観光客が訪れる行楽の場所になっていますが、昔は命をかけた場所だったんだと改めて感謝の念が湧いてきます。



坑内の展示をカメラに収める事に忙しい私は、後ろから来る観光客に追い抜かれていきます。 追い抜き様にマネキンに「ご苦労様でした。 ご苦労様でした。」と挨拶をされていく御年輩の婦人を見て、ここは今では観光客が訪れる行楽の場所になっていますが、昔は命をかけた場所だったんだと改めて感謝の念が湧いてきます。

上の2枚の写真は電気ドリルを導入した当初の作業工員の姿と、作業服を着た現代の工員のマネキンの写真です。 現代に近づくにつれ道具や服装も改善され、せめてもの安全な環境を作り出す様配慮されだしました。



上の2枚の写真は電気ドリルを導入した当初の作業工員の姿と、作業服を着た現代の工員のマネキンの写真です。 現代に近づくにつれ道具や服装も改善され、せめてもの安全な環境を作り出す様配慮されだしました。

工夫達の休憩の様子が再現されています。 いまは閉山されており粉塵等も一切ない坑道内ですが稼働していた当時は、粉塵が舞っていたものと思われます。 そんな中でこの一角で食事や喫煙を行っていたそうです。



工夫達の休憩の様子が再現されています。 いまは閉山されており粉塵等も一切ない坑道内ですが稼働していた当時は、粉塵が舞っていたものと思われます。 そんな中でこの一角で食事や喫煙を行っていたそうです。

坑道内を進んでいると「開運洞」と書かれた場所がありました。 坑道内の安全祈願を行った場所か、銅の産出を祈った場所でしょうか。 中に入り10㍍程進みます。



坑道内を進んでいると「開運洞」と書かれた場所がありました。 坑道内の安全祈願を行った場所か、銅の産出を祈った場所でしょうか。 中に入り10㍍程進みます。

突き当りは神社になっており、大きな鈴と鳥居があります。 奥にも若干進めそうですが柵があり入る事が出来ません。 どういった経緯でこんな場所に祀られたのか気になりますが案内板等はありません。



突き当りは神社になっており、大きな鈴と鳥居があります。 奥にも若干進めそうですが柵があり入る事が出来ません。 どういった経緯でこんな場所に祀られたのか気になりますが案内板等はありません。

「開運洞」を参拝後更に進むと、坑内を点検する人が・・・・ 人かと思ったら、これもマネキン!!!気色悪っ!!(本当に人かと思いました。)



「開運洞」を参拝後更に進むと、坑内を点検する人が・・・・ 人かと思ったら、これもマネキン!!!気色悪っ!!(本当に人かと思いました。)

坑内独特の雰囲気を楽しみつつ前に進みます。 未だ坑内には居ますが、坑道内の見学はここまで終了です。 ここから足尾銅山の歴史等を見学するエリアに入って行きます。



坑内独特の雰囲気を楽しみつつ前に進みます。 未だ坑内には居ますが、坑道内の見学はここまで終了です。 ここから足尾銅山の歴史等を見学するエリアに入って行きます。

入って直ぐ右手にあるシアタールームでは、映像で足尾銅山の成り立ち等を学ぶことが出来ます。 また、奥の部屋では足尾銅山で産出される鉱物の種類や採掘・生成の方法等が展示されています。



入って直ぐ右手にあるシアタールームでは、映像で足尾銅山の成り立ち等を学ぶことが出来ます。 また、奥の部屋では足尾銅山で産出される鉱物の種類や採掘・生成の方法等が展示されています。

銅以外にも150種類程の鉱物が産出されたそうで、その中でも代表的な「方解石」、「黄鉄鋼」、「黄銅鉱」、「紫水晶」、「孔雀石」等が展示されています。 実際に触る事が出来る重量20キロの銅のインゴットです。 



銅以外にも150種類程の鉱物が産出されたそうで、その中でも代表的な「方解石」、「黄鉄鋼」、「黄銅鉱」、「紫水晶」、「孔雀石」等が展示されています。 実際に触る事が出来る重量20キロの銅のインゴットです。 

そして、いよいよ終盤です。 綺麗に整備された坑道内を更に進みます。 ここまで非常に精巧な作りの展示物等と共に坑道内を楽しんできましたが、最後になぜか急に雑な作りの産出された鉱石の展示物です。 



そして、いよいよ終盤です。 綺麗に整備された坑道内を更に進みます。 ここまで非常に精巧な作りの展示物等と共に坑道内を楽しんできましたが、最後になぜか急に雑な作りの産出された鉱石の展示物です。 

非常に楽しかった坑道内の見学もここまでです。 最後に振り返り坑道を見納めます。 約1時間ぶりに観る太陽の光の下に向かいます。



非常に楽しかった坑道内の見学もここまでです。 最後に振り返り坑道を見納めます。 約1時間ぶりに観る太陽の光の下に向かいます。

ひんやりとした坑道内から出ると、入洞前は暑くもなかったですが外が暑く感じられます。 外にある展示物では、削岩機体験?(すごく煩い)や、実際に使われていたトロッコ等が数種類展示されています。



ひんやりとした坑道内から出ると、入洞前は暑くもなかったですが外が暑く感じられます。 外にある展示物では、削岩機体験?(すごく煩い)や、実際に使われていたトロッコ等が数種類展示されています。

また、ここにも精巧なマネキンが置かれており、江戸時代の選鉱・製錬場が再現されています。 フットボールアワーの後藤さんをモデルにしたマネキンが居たのでパシャリ。



また、ここにも精巧なマネキンが置かれており、江戸時代の選鉱・製錬場が再現されています。 フットボールアワーの後藤さんをモデルにしたマネキンが居たのでパシャリ。

微妙に再現された鋳銭座があります。 「鋳銭座」とは現在でいう造幣局にあたります。 この足尾銅山では採掘された銅で、江戸時代の貨幣「寛永通宝」が製造され、それを示すよう銅銭には「足」の字が刻印されていました。 中に入ると、どなた様でしょうか??お侍さんが深々と迎えてくれます。



微妙に再現された鋳銭座があります。 「鋳銭座」とは現在でいう造幣局にあたります。 この足尾銅山では採掘された銅で、江戸時代の貨幣「寛永通宝」が製造され、それを示すよう銅銭には「足」の字が刻印されていました。 中に入ると、どなた様でしょうか??お侍さんが深々と迎えてくれます。

館内は、人形の展示と実物の貨幣等を使い貨幣の鋳造の流れや、お金そのものに関する歴史等を学ぶことが出来ます。 人形の展示では「鋳銭座」に入る作業員達が貨幣を盗めない様に、スッポンポンにして検査する所から説明してくれています。 人権もへったくれも無い時代だから出来たのですね。



館内は、人形の展示と実物の貨幣等を使い貨幣の鋳造の流れや、お金そのものに関する歴史等を学ぶことが出来ます。 人形の展示では「鋳銭座」に入る作業員達が貨幣を盗めない様に、スッポンポンにして検査する所から説明してくれています。 人権もへったくれも無い時代だから出来たのですね。

展示物の中には、一見古物商の風景の様になっていますが、様々な時代や国の貨幣や紙幣等も展示されています。 鋳造中の貨幣や、実際に持ち上げ体験が出来る「寛永通宝」の束等、面白い展示もあります。



展示物の中には、一見古物商の風景の様になっていますが、様々な時代や国の貨幣や紙幣等も展示されています。 鋳造中の貨幣や、実際に持ち上げ体験が出来る「寛永通宝」の束等、面白い展示もあります。

ここまでで全ての展示物の見学を終え、帰路に着きます。 最初にトロッコで入ってきた「通洞坑口」に別れを告げます。 おそらく記念撮影スポットの巨大な「寛永通宝」。「足」字の刻印も見れます。



ここまでで全ての展示物の見学を終え、帰路に着きます。 最初にトロッコで入ってきた「通洞坑口」に別れを告げます。 おそらく記念撮影スポットの巨大な「寛永通宝」。「足」字の刻印も見れます。

階段を上り帰路についていると「銅もありがとう.また銅ぞ」と書かれた大爆笑の垂れ幕が見送ってくれます。



階段を上り帰路についていると「銅もありがとう.また銅ぞ」と書かれた大爆笑の垂れ幕が見送ってくれます。

以上で「足尾銅山観光」の御案内となります。 時代の変遷とともに栄枯衰退をした足尾銅山は、日本の近代を述べる上で欠かせない場所です。 様々な公害をまき散らし多くの人々を苦しめたのは事実で許されるものではないです。 時代の流れの中で日本という国を支えざる負えなくなったこの地には多くの思いが宿っていると思います。 東京からも直ぐに来れる場所ですので皆様も一度遊びに来ては如何でしょうか。 御精読有難うございました。 追伸、見学後通るお土産屋さんの御婆ちゃんの売り方がかなり強引です。 要らない時は、キッパリと断りましょう。



以上で「足尾銅山観光」の御案内となります。 時代の変遷とともに栄枯衰退をした足尾銅山は、日本の近代を述べる上で欠かせない場所です。 様々な公害をまき散らし多くの人々を苦しめたのは事実で許されるものではないです。 時代の流れの中で日本という国を支えざる負えなくなったこの地には多くの思いが宿っていると思います。 東京からも直ぐに来れる場所ですので皆様も一度遊びに来ては如何でしょうか。 御精読有難うございました。 追伸、見学後通るお土産屋さんの御婆ちゃんの売り方がかなり強引です。 要らない時は、キッパリと断りましょう。





名称       足尾銅山観光 所在地       栃木県日光市足尾町通洞9-2 電話番号          0288-93-3240 料金            大人820円 / 子供410円 営業時間    9:00-16:30 種別  トロッコ 洞窟 遺跡 備考           約2時間楽しむ事が出来ます。 評価              80点



名称 足尾銅山観光 所在地 栃木県日光市足尾町通洞9-2 電話番号 0288-93-3240 料金 大人820円 / 子供410円 営業時間 9:00-16:30 種別 トロッコ 洞窟 遺跡 備考 約2時間楽しむ事が出来ます。 評価 80点