【写真で観る】戦国武将・本田忠勝が作った街にある「千葉県立中央博物館大多喜城分館」と「城下町」の小江戸散策ガイド
千葉 千葉県立中央博物館大多喜城分館と城下町散策 千葉県夷隅郡にある大多喜城跡に作られた”千葉県立中央博物館大多喜城分館”の見学と、その城下町を散策してきました! この「大多喜城」とその城下町とは、徳川家康の武将「本田忠勝」が築いた城と町として知られ、今尚当時の遺跡や古い町並みが残り、房総の小江戸として観光地化しようと頑張っているところです。 先ずは、博物館の散策に向かうため無料の駐車場(お土産屋さん)に車を止め、城に進みます。 ここには数件のお土産屋さんやご飯屋さんが有り、ご飯を食べるならココで食べるのががおススメです!
城に向かう道中、山に細い切れ目が有り、そこに看板が建ってます。 なになに?? 『「大多喜水道」城下町大多喜は、昔から良い飲み水に恵まれず人々は苦労が絶えませんでした、 最後の城主である松平正質の頃ようやく水道工事が具体化し、明治2年11月に工事を始め、翌明治3年5月に完成しました。 この水道によって、城下200戸が潤い、20ヘクタールの水田の灌漑が行われました。 水源は、ここから西へ2キロの水流にあり、この工事は全長5.8キロ(うち約4キロはトンネル)となりました。』 なるほど!この穴は水道遺跡という事です。 でも、すこし気になるのは、「明治2年11月に工事を始め、翌明治3年5月に完成」・・・・実質、6ヵ月で終わる工事なのに数百年も苦労され続けていたという事ですか!! 今も昔も、行政のやる事はよく分からないです。
大多喜水道 この写真の遥か遠くに光が見えるのが分かりますかね?このトンネルは、人一人がなんとか通れる程度のトンネルですが、よく半年であんなに掘れたものだと驚きです!
舗装された道路を進んでいきますと、舗装されていない場所に、小さな看板が多数設置されており「マムシ注意」の文字が!! 房総は温かい土地なので、マムシ、蛭等が多いんです。 無暗やたらに草地に入る事は止めておいた方がいいです。 空堀 この場所が空堀だそうですが今となっては完全に自然と一体化し、どこからが空堀でなのかが分からないです。
大多喜城二之丸公園 二ノ丸跡が整備され公園になってますが、入って直ぐにココにも「マムシ注意」の看板があります。 当然、こんなのを観たら、入る筈も無く、通り過ぎ博物館を目指します。 登り始めて6、7分でようやく城(博物館)が見えてきました!
大多喜城 この城の歴史を簡単に御説明すると、上総国に居を構える戦国大名の真里谷氏の当主、真里谷清信によって1521年に築城された城で、真里谷の没落後に里見氏の武将 正木時茂によって奪われた。 その後、徳川家康の武将 本田忠勝が里見氏を抑える為、城主となり近世城郭へと大改築を行い、城下町の整備を行い大多喜藩10万石が成立し、今日の姿を作った。 その後の大多喜藩は、阿部氏、松平氏と当主を代えて治められたが、一時廃藩等もあり、荒廃し明治時代には本丸含む城が取り壊された。 昭和50年に本丸跡は千葉県の史跡に指定され天守が再建され内部には千葉県立中央博物館大多喜城分館が設置され今日に至る。 再建されたお城は、コンクリート造りになっており外観は、お城ですが、内部は博物館になっております。 博物館へは、ここで「一般200円/学生100円/小中学生・65歳以上無料」を支払い入館します。
この博物館では、房総の中世から近世までの武器・武具や城郭、武家社会等に関する資料がフロア毎にテーマを設けて展示されております。 最近では刀剣女子という言葉が在る様に、この日もここに展示されている刀剣を見学する若い女性も多数いました。 1階展示室「房総の城」-2階展示室「城と武士」-3階展示室「城とその周辺」-4階展示室「城と城下町」
天守(4階展示室)からの眺望 これといって感動する眺望ではないですが、城下町の模型と見比べ、時代の流れと共に変容した大多喜の町は、不思議と寂しげに思えます。 この地を治めた武士たちは、命を懸けて守った今の城下町を見てどの様に思うのだろうと感慨深く思わされます。
博物館の見学を4、50分程度で終え、城周りを散策します。 この時、石垣の前にあった看板が少し勉強になりました。 日本の城郭に石垣が作られだしたのは安土城以来との事で、たしかに石垣持つ城は、全て江戸時代以降のものばかりです。 それ以前の城は、春日山城等もそうですが、山城等を主体に土盛りされた場所ばかりである事に気付かされました。 こんな所にも戦国時代を終わらせた信長が開いた文化を観る事が出来る事に驚きです。 本田家の家紋「丸に立ち葵」が記された再現された瓦を見て、徳川家康の紋・三葉葵に似ているなぁと思い調べた所、勝利の神として祀られる京都の下鴨神社や上賀茂神社の神紋を頂いていた本田家(酒井家説も有り)から徳川家康へ譲ったそうで似ているとの事です。
博物館・城の見学を終え、このまま「大多喜城城下町」の散策に向かいます。 これは、セットで観ないと時間を持て余してしまう為、皆様も行かれる場合、一連で観光される事をお勧めします!
名称 千葉県立中央博物館大多喜城分館 所在地 千葉県夷隅郡大多喜町大多喜481 アクセス いすみ鉄道「大多喜駅」下車、徒歩15分 電話番号 0478-82-3007 営業時間 9:00-16:00(入館は16:00迄) 休館日 毎週月曜日、年末年始、展示替期間 料金 一般200円/学生100円/小中学生・65歳以上無料 城名 大多喜城(おおたきじょう) 城郭構造 連郭式平山城 築城主 真里谷信清 築城年 大永2年(1521年) 廃城年 明治4年(1871年) 種別 博物館 城郭 備考 マムシ注意です。 評価 75点
いすみ鉄道「大多喜駅」の駅前にやって来ました。 先ずは無料で見学が出来るレトロな駅舎に向かいます。 ドラマのロケ等にも使われてそうな、田舎の駅といった素敵な光景が広がってます! こういう風景に忘れていた少年心をくすぐられ何故かワクワクしませんか!?
駅舎内には、発泡スチロールで作られた本田忠勝像と何故か忍者が展示されています。 本田忠勝は分かりますが、忍者の意味が・・・・ また、線路内を見てみると、枕木の一つ一つにプレートが付けられており、個人名が記されています。 恐らくこの駅舎を応援するものだと思われ、こういったローカル線が乗客の減少により廃線の危機にある事が分かります。
大多喜駅の見学後、駅前にある「大多喜町 天然ガス記念館」にもやって来ました。 ここに来て初めてしったのですが、千葉県を中心とした南関東一帯(千葉・茨城・埼玉・東京・神奈川)には、日本最大の水溶性天然ガス田が有り、埋蔵量7,360億m3 可採埋蔵量3,685億m3という膨大な量の天然ガスが眠っており、今も採取・生成し国内で利用されています。 今の日本でガスは、生産量より消費量の方が圧倒的に多いので輸入に頼ってますが、第二次大戦中の日本では、ここで採掘したメタンガスからガソリンや航空燃料を生成し軍や民間に供給していたそうです。 ここでは、そういった歴史等を学ぶことが出来ます。 内部には、受付に人形が座っており無人の資料館となっており、日本のガス田の勉強が出来る様になってます。
資料館外には、教科書でしか見たことが無い「ガス灯」が灯ってました! この町にガス灯が素敵です。 この他、駅周辺には観るところが無さそうなので、城下町に進むことにします。
駅から城下町への道中に「房総中央鉄道館」が有りました。 本日は入館しなかったですが、中には昭和初期からの鉄道関連の資料や全長1キロの線路が敷設されたジオラマ等が展示されているそうです。 大多喜城の城下町に到着です。 少し寂れてはいますが古い町屋等があちらこちらに観る事が出来ます。
重要文化財「渡辺家住宅」 1849年に建造された江戸時代末期の代表的な商家造りの住居を外観だけ見学出来ます。 登録有形文化財に指定される「伊勢幸酒店 店舗兼主屋」 こちらは、今でも御商売をされており中を観る事が出来ます。 建物の建材は、廃藩置県の時に大多喜城の大手門部材を再利用したそうです。
旧家屋を再利用した古民具の展示場兼、フリースペースを発見!城下町内のトイレは、駅前に行くかココに行くかですので、覚えておいてください! 中には係の人なのか?町内で持ち回りをされている方なのか??親切な女性が番台に座っておられ、丁寧に町の事等を教えて頂けます。 情報得る事で更に楽しく城下町観光をする事が出来ます!
旧家屋の2階は展示スペースになっており、古民具等が展示されています。 気になったのが沢山の鎧です。 これを女性の方に聞くと段ボールで作られたお祭りの時に使用するものだそうです。 ちなみに、初期の頃は一体6万円の部材費用がかかったそうです!(高っ!!)が今では4万円程で作れるそうです(それでも高っ!!) 以上で、”千葉県立中央博物館大多喜城分館”と”城下町散策”でした!本田忠勝が築いたこの町には、沢山の見所がつまってました。 東京から近い秘境、房総半島には、まだまだ見所が沢山です! 是非とも、皆様も遊びに来ては如何でしょうか!御精読ありがとうございました!!
名称 大多喜城 城下町 所在地 千葉県夷隅郡大多喜町久保 周辺 料金 無料 種別 城下町散策 備考 散策は、午前から14時頃までがおススメです! 評価 70点
やろうかなぁ?やめとこうかなぁ??と悩んだら ”犯罪や人に迷惑をかける事以外、全力でやってみて下さい。”の恩師の言葉を、元にとりあえず何でもやってみる、趣味は、旅行・骨董品収集のいくちゃと申します。(最近は、ドローンも楽しいです。)
当サイトでは、旅先での出会いに感謝をし、そこで得た感動や学びを勝手に皆様と共有出来るように作っております。
ちょっとでも面白いと思って頂けたら「いいね」等はお手間が勿体無いですので、ただただ明日も見て下さい。 よろしくお願いします!!