首都圏にある神秘の地下宮殿『首都圏外郭放水路』に潜入調査!!
埼玉県春日部市にある『首都圏外郭放水路(しゅとけんがいかくほうすいろ)』にやってきました! ココは、春日部市の国道16号の真下に造られた世界最大の地下放水路で、地下に入り見れる風景はまるで地下宮殿の様だと多くの見学者が集うスポットになっております! 首都圏を守る地下宮殿の実態をさぐりに潜入してみたいと思います!
▼首都圏外郭放水路とは!?
「首都圏外郭放水路」は、台風・大雨等によって齎される中川・倉松川等の周辺河川の洪水を防ぐ為に建設されました。 日本の持てる建築技術を駆使し造られたこの放水路は、1992年に着工し、14年の歳月をもって2006年に完成した世界最大の放水路です。 過去には最大で東京ドーム15杯分(約1900万立方メートル)もの水を貯水し4日間かけて江戸川に放水する事で周辺流域の水害を防いだ実績を持ちます。 「百年に一度」の大雨による被害をも防ぐ能力を持つとされ、正に人類の英知が結集した首都圏の守護神の様な設備です。
▼江戸川の横にある首都圏外郭放水路
ここ「首都圏外郭放水路」があるのは、埼玉県春日部市の江戸川沿いの河川敷にあります。 知らずに訪れると、この江戸川の水を増水時に取込む施設の様に思えますが逆で、周辺河川から取り込んだ水を江戸川に流す施設となっております。
▼施設周りにある展示物
< 巨大なシールドマシーン >
地下に造られたトンネルはシールド工法で建設されており、施設前には巨大な掘削機が置かれております。
▼庄和排水機場・龍Q館
「首都圏外郭放水路」の見学受付は、庄和排水機場に併設された「龍Q館(りゅうきゅうかん)」2階で行われております。 この「龍Q館」内では、首都圏外郭放水路に関する資料や模型が展示がされており、受付後に施設の仕組みを模型や案内図、動画等で観る事が出来ます。 見学開始30分前から受付が出来るので、早めに受付を済ませた方がいいです!
▼龍Q館 館内風景
<1階のロビー>
龍Q館は、入って直ぐの1階ロビーから様々な資料が展示されております。 また、ここは地下宮殿の見学時の待ち合わせ場所にもなっており、時刻になるとココに集合します。
<地層タワー>
この「首都圏外郭放水路」を建設した際に掘られた地層が、1階から階上に向けて展示されております。 古墳、貝塚マニアの私が面白いなぁと思ったのは、ある年代の地層には貝が見られる/が、ある年代の地層を超えるとピタリと居なくなるというのがマジマジと見れる点です。 そもそもココに限らず巨大な建物を建造する際には深く掘りますが、その時に見れる地層は建設関係者しか見る事が出来ないので、これだけでも十分貴重な資料です。
<古代の化石>
「調圧水槽」の建設の時に出てきた化石も分けて展示されております。 今では海の無い埼玉県ですが、古代には海であった事もあり、地下には様々な海の生物の化石が眠っていたそうです。
<特撮聖地>
2階の廊下に入るとかなりの数の著名人によるサインが展示されております。 これから見る地下宮殿と呼ばれる「調圧水槽」は、巨大な地下空間に整然と柱が立ち並ぶ地下神殿のような不思議な空間となっており、そこでしか撮影出来ない特撮テレビ番組や、映画の撮影にも使用されて来ており多くの芸能人も訪れております。
<龍Q館>
ここ「龍Q館」2階では、「地底体感ホール」、「首都圏外郭放水路の模型」、「ポンプ設備模型」、「操作室ウォッチング」、「ライブラリ」等で、何故この様な設備が必要なのかであったり、機能、歴史等をレスポンシブに学ぶ事が出来る様になっております。 ここで、見学開始時刻まで施設の構造等を学び時間を過ごします。
▼見学開始
見学開始時刻になったので、係の方に案内を頂きながら「地下宮殿」の見学に向かいます!!
<サッカーのグラウンド>
サッカーのグラウンドを横切り、地下宮殿と呼ばれる「調圧水槽」に向かいます。 最初は分からず、どこに連れて行かれるのだろう??となりますが、実はこの広大なグラウンドの直下に「調圧水槽」があります!
<調圧水槽の入口>
ここが、未だ見ぬ別世界が広がる「調圧水槽」がある地下への入り口です。 グラウンドの横に一見公衆トイレの様にポツンとあるので拍子抜けしますが、ここからはしっかりと係の方の指示に従い行動しなければなりません。
▼見学・撮影エリア
ここは、観光用に造られた施設では無く勝手な行動をしてしまうと大怪我を招く恐れがあります。 その為、撮影や見学には、係のガイドさんが付き添いロープが張られた安全なエリアのみを約10分間撮影と見学をする事が出来ます。 また、「調圧水槽」へは116段の階段を下りて向いますが、階段上からの撮影はも禁止されております。
▼荘厳な古代の神殿
一般の見学者が入れる「古代の神殿」と言われるこの場所は、正式名称を「調圧水槽」と言い、高さ18m・長さ177m・幅78mの広い地下空間です。 59本の巨大なコンクリート柱が林立している様は正に「神殿」と呼びたくなる不思議な場所になっております。 ココの施設は、洪水防止のみを目的としており、通常時は水が無い為、予約する事で天候が良ければ見学する事が出来ます。
▼「調圧水槽」のみ見学可
見学が出来るのは水が無い時の「調圧水槽」のみですが、この「首都圏外郭放水路」と呼ばれる施設のほんの一部でしかありません。 この施設は、深さ約70m・内径約30mの巨大な5本の「立坑」と、「調圧水槽」を繋ぐ地下50mに掘られた内径約10m・延長約6.3kmのトンネルをもって「首都圏外郭放水路」と言います。 主な役割を簡単に言うと、増水時に「立坑」に水を引き込み、「トンネル」で水を移動させ、「調圧水槽」で水の圧力を調整し、「江戸川」に調整しながら流すというものになります。
<天井に空いた穴>
「調圧水槽」の天井を見上げると塞がれた穴が見えます。 これは、ブルドーザーをクレーンで水槽内に入れる穴です。 ブルドーザーは、水槽内に溜まる泥を掻き出すために使われるのですが、一度水を入れると数トンの泥が中に溜まってしまうそうです。
▼さいごに
以上で「首都圏外郭放水路」の御案内となります! 首都を守るコンクリートで作られた地下宮殿は、見学範囲が少し寂しい気もしますが、ここでしか味わえない圧巻のスケールを感じる/事が出来ました。 平日に休めない人も多いと思いますが、折角の柱だけが有る広い空間を味わうなら平日に訪れる事をお勧めします。 皆様も訪れてみては如何でしょうか。 御精読有難うございました。
▼アクセス
住所 :埼玉県春日部市上金崎720
車 :埼玉県道321号西金野井春日部線の交差点を過ぎて脇道を入る。
電車①:東武スカイツリーライン「春日部駅」下車、其の後パス利用
電車②:東武野田線「南桜井駅」下車、其の後パス利用
バス :春日部市コミュニティバス「春バス」で「龍Q館」下車(10分)
徒歩 :「南桜井駅」から徒歩40分
▼見学会営業日
営業日 :開催は、火曜~土曜で、日曜・祝日は開催しておりません。
:月曜日は団体見学(1組26名~50名)のみ開催します。
時間 :開催時間は、10時、13時、15時スタートの3回となっております。
開始30分前には、受付を済ましておいてください。
▼見学予約方法
料金:無料
見学:1名から申し込めます。
電話申込み:048-747-0281
WEB申込み :「公式WEB」
備考:土曜日の見学予約は、直ぐに埋まってしまうので平日の見学がおススメです。
私は、平日の金曜に行きましたが、前日申込みで間に合いました!
▼見学会参加条件
・当日の開催状況は、「公式WEB」を必ず見て下さい
・業務上の都合・天候等により、予告なく見学会の中止・変更・人数制限を行う場合があります。
・当日晴れていても、施設稼動時及び施設稼動準備時には、調圧水槽の見学は中止します。
・調圧水槽の見学は、階段約100段を自力で歩行できる方に限る。
・必ず見学開始30分前までに受付を済ませ下さい。
・小学校に入学していない年齢のお子様は、保護者同伴でも参加することができません。
・中学生以下の参加者については大人の同伴が必要です。(大人1名につき子ども5名まで)
・説明及び誘導は日本語による口頭の為、グループ内に係の案内を理解できる方の同伴が必要です。
やろうかなぁ?やめとこうかなぁ??と悩んだら ”犯罪や人に迷惑をかける事以外、全力でやってみて下さい。”の恩師の言葉を、元にとりあえず何でもやってみる、趣味は、旅行・骨董品収集のいくちゃと申します。(最近は、ドローンも楽しいです。)
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