足尾銅山の日帰り温泉を求めて廃墟を進み『国民宿舎かじか荘』へ!
栃木 公営国民宿舎 かじか荘 足尾銅山には日帰りでも入れる温泉が2箇所あります。 その内の一つ、2017年10月1日にリニューアルオープンした「公営国民宿舎 かじか荘」へやってきました!! この国民宿舎は、リニューアル前は、非常に古い建物だったらしく、他のWEB等を見ても凄まじく年季の入った建物でしたが、運良く偶然にもリニューアル一週間後に訪れた私は、気持ちよく温泉を堪能できました。 庚申山麓にある「かじか荘」への道すがら見える廃坑道や絶景と共に御案内致します! 「かじか荘」は、足尾銅山市街地から車で20分程山に進んだ場所にあります。
徳川埋蔵金伝説でも知られる「庚申山」は、標高1,892㍍の山で日光国立公園中にある山です。 この山は、日光を開山した「勝道上人」によって767年に開かれて以来、山岳信仰の霊峰として崇められてきました。 江戸時代には「庚申講」の本山となり隆盛した事が伝わります。 また「南総里見八犬伝」の化け猫退治の場としても有名となりました。 山は奇岩怪石に覆われ千古の風雪に耐えている樹木に覆われる秘境としても知られています。
道中の至る所には、無数に鉱山の遺跡が残っていたり、バリケードで入る事は出来ないですが坑道への入り口も多数あります。 足尾銅山は360余年の歳月で1234㎞の坑道が掘られており一つの山にそれだけの長さの坑道が掘られると当然穴だらけの山になっています。
「小滝坑跡」を解説する看板には、明治十年に足尾銅山経営を始めた古河市兵衛が江戸時代に作られた旧坑を再利用し、「小滝坑」を開坑したと説明されています。 「小滝坑跡」の前に残る「旧小滝橋」と書かれた今は使われていない鉄橋は美しく、役目を終えた今は物静かに佇んでいます。
橋からは床材が取り払われており渡る事が出来ないです。 この「小滝坑」の完成により採掘量が一気に増え、この辺りに一軒しか無かった家が大正時代には集落が出現し人口1万人の街となったと書いてありました。 閉山後の今は元に戻った寂しげな場所になっておりますが、当時の熱量を感じる貴重な場所である事が分かります。
「小滝坑跡」の横を流れる河の対岸には、遠くからで文字の判別が難しかったのですが、「旧小滝火薬庫」と書かれた穴が見えます。 「小滝坑」での掘削に使ったダイナマイトの保管場所と思われます。
「小滝坑跡」の見学後、更に山を走ると開けた公園の様な場所に出てきました。 ここには、「小滝の里碑」が建てられておます。 これは明治18年に旧坑の開発が始まり、最盛期の大正5年には1万余人の人口を数え学校や料理屋、芸妓屋が建ち立派な町となるも、昭和29年に閉坑となり銅山の施設は一挙に撤収となり廃墟となりました。 そして10年後の昭和39年に盛んであった昔を偲び元の住民達により「小滝の里碑」が建てられたものです。
「小滝の里碑」の前には、山肌を生かし積み重ねられた煉瓦跡が往時を偲ばれる「製錬所・選鉱所跡」が見えます。 人間の痕跡を消すように自然に還ろうとしているこの遺跡には見とれる魅力があります。
道中に見える石垣から往時には、さながら山城の様な姿だったのだろうと思い進んでいると、”国民宿舎 かじか荘”に到着致しました。 私が来た一週間前の2017年10月1日にリニュアールオープンしたばかりの「かじか荘」は、WEBで観ていたボロボロな国民宿舎とは違い、非常に綺麗な建物になっておりました。 グーグルマップも未だボロボロのままです。 無臭なのに、ねっとりとしたお湯が湧く温泉は肌心地が良く、温度も40度頃でしょうか? のんびりと庚申山麓の風景を観ながら入る事が出来、最高でした。 この大浴場以外にも大自然が生で満喫出来る露天風呂やサウナ等もありました!
足尾銅山観光に来て一番困ったことが「食べる所が無い!!」です。 いくつかお店などもあるのですが、時間的なタイミングなのかやっていなかったですが、「かじか荘」にはレストランもあり温泉後には御飯も食べれます。 私は分厚い豚肉が食べずらいソースかつ丼(890円)を注文しました。 ご飯ものは他にカレー等もあります。
以上で、「足尾銅山の温泉地”国民宿舎 かじか荘”」のご案内となります。 秘境とも言えるこの場所には、往時を偲ぶ産業遺跡等が無数に残り楽しむ事が出来ます。 皆様も一度遊びに来ては如何でしょうか。 御精読ありがとうございました。
名称 公営国民宿舎 かじか荘 所在地 栃木県日光市足尾町5488 入浴料金 大人610円 / 小人300円 営業時間 入浴:10:30-20:00 食事:11:00-14:00 種別 観光・温泉・散策 備考 宿泊は12,570円~ 評価 80点
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