約1200年の歴史を持つ高尾山にある古刹『高尾山薬王院』に行ってみた


高尾山を登山している前回の記事からの続きで、高尾山中腹エリアにある『高尾山薬王院』に行ってきました。

高尾山の登山は中腹エリアまでで、そこからは比較的平坦な道になっているよ。

写真数が多い為、計3回でお送りさせて頂く高尾山の霊山たる個所をご案内致します。
▼浄心門

前回記事から「サル園」、「蛸杉」を越えたところに「霊氣満山」という扁額が掛けられた『浄心門』が出てきました。

高尾山全体が霊山だけど、ココからが境内になるよ。
▼神変堂

浄心門の傍らには山岳修験道の祖といわれる役行者(えんのぎょうじゃ)が祀られる「神変堂(しんぺんどう)」があります。

高尾山薬王院は寺院だけど、この神変堂は神社だから神仏習合されているんだ。
▼境内案内図

神変堂前には「境内案内図」がありました。

案内図に記載されているけど、ココから薬王院に本堂前では8分で到着できるという事は、大人1分=80M×8分=640M程って事だね。

すたこらさっさと歩いて行くと、整備された石段が出てきます。

整備された石段の傍らには整備される前の古い石段が残されているよ。

立ち入り禁止と書かれているので、この階段は登らないですが登ってみたいですね。

更に、ずんずんずんずんと進んでいきます。

すると「権現茶屋」さんという休憩処が出てきます。

ココまでくりゃあと少しだよ!!
▼四天王門

そして出てきた山門は、昭和五十九年(1984)に江戸期に建立されたままの形で再建された『四天王門』と云います。

これだけ見ても多くの人々に信仰される寺院である事が分かるね。

この山門が『四天王門』と呼ばれるのは、門の内外に持国天、広目天、増長天、多聞天が祀られている為です。

山門をくぐった境内はこじんまりとしておりますが、多くの参拝客で賑わっておりました。
▼天狗がいっぱい

高尾山には多くの天狗の像が建立されておりますが、これは高尾山には天狗が住んでおり多くの伝説が残されている為です。

日本各地には天狗の伝承が残る山があるけど、高尾山は関東でも有名な天狗スポットなんだ。
▼弘法大師伝説

この高尾山は、天狗の伝承以外に弘法大師(空海)が訪れたとも伝わる霊山で、「多摩の二度栗」という伝承や、「岩屋大師」の伝承が伝わっております。

「多摩の二度栗」を簡単に言うと、昔々のお話で、この高尾山の一体の多摩では大きな栗が取れたと云われたんだ。
そこに乞食坊主が栗を食べていた村の子供に「栗を一粒めぐんで下さい」とお願いするんだけど、その子供は栗の殻を投げつけて追い出したんだ。
乞食坊主は、しかたなく他の村人に「栗を一粒めぐんで下さい」とお願いするけど、さっきの子供と同じ対応して追い返されちゃうんだ。
そして、村の外れにある貧しい家の人にも「栗を一粒めぐんで下さい」とお願いしたところ、その家に一個しか無い栗を「たった一粒ですがどうぞ食べてください」とようやく貰えたんだ。
その乞食坊主は、大変喜んで去っていくんだけど、その後、不思議なことに、その貧しい村人の栗林には、春と秋の二度回大きな栗が取れるようになったんだって。
で、その乞食坊主は、実は弘法大師だったというお話だよ。

乞食坊主は、よっぽど栗が食べたかったんだね。

弘法大師に手を合わせ後、境内を更に散策し本堂に向かいます。
▼仁王門

そして、本堂前にある仁王門へと続く石段が出てきましたので更に登ります。

本堂は境内の一段高い場所にあるんだね。

この仁王門には、名前の通り阿吽一対の仁王像が悪しきものを寄せ付けぬよう祀られておりますが、大天狗と小天狗の像も仁王像の様にあるのが印象的です。

天狗押しが凄いね!
▼大本堂

そして、明治三十四年(1901)に建立され、本尊として薬師如来が安置される『大本堂』です。
高尾山薬王院は、天平十六年(744)に聖武天皇の勅命により東国鎮護の祈願寺として、行基菩薩により開山されたと伝えられる約1300年の歴史を持つ古刹です。
また、この高尾山に天狗伝説が多いのは、永和年間(1375 – 1379)に京都の醍醐寺からやってきた薬王院の中興の祖と云われる高僧・俊源大徳が飯縄権現を守護神として奉ったことからと云われております。

飯縄権現は、長野県にある飯縄山に対する山岳信仰が発祥と考えられる神仏習合の神様で、天狗の姿をしていると云われているんだよ。




本堂を正面にみて右手には平成に入り新たに建立された赤い堂宇の「愛染堂」や、「聖天堂」があり、更に奥には江戸時代には既にあったと云われる「太子堂」も有ります。

高尾山全体が霊山となっている為、本日ご紹介出来ない堂宇等も沢山あり何度来ても新たな発見があります。

簡単に言えば、きりがないから、大きく割愛という事だね。
▼御朱印

記念のスタンプ替わりになってしまっておりますが、薬王院でも300円を奉納し御朱印を頂きました。

さて、ここから石段を登り本社、奥之院を参拝し山頂を目指します。

石段の途中には小さな祠等もあり、見ながら登るのは楽しいよ!

えっこら、えっこら登っていくと本社の前にある鳥居が見えてきました。
▼本社

そして、高尾山薬王院のコア部分である飯縄権現(天狗様)を祀る社殿が出てきました。

先にもお話しているけど、高尾山は神様と仏様が一緒に祀られた神仏習合の霊山だから、寺も神社もあるんだよ。

この社殿は、江戸時代の享保十四年(1729)に建立されたもので、東京都の指定有形文化財に指定されております。

いくらみても見飽きない社殿は、華麗な極彩色だけじゃなく彫刻も美しく面白いよ!

本社を参拝後、続いて奥之院へと進んでいきます。

本社を下に見ながら石段を進んでいくよ!
▼奥之院

不動明王様が祀られている奥之院と言われる明治年間に移築された不動堂に到着しました。
だいたい、奥之院と付くお堂はそうなんですが、本殿等は立派に造られますが奥之院は簡素な造りのお堂が多く、それは高尾山でも例外ではありません。

みんな「不動堂=奥之院」というのを知らない人も多く、このお堂はスルーしていっちゃうね。

以上で、中腹エリアにある『高尾山薬王院』のご案内となります。
最終章となる次のページでは山頂エリア~下山の記録をご覧いただきたいと思います。

根気強くみてねー
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