奈良県明日香村の飛鳥遺跡『鬼の俎』と『鬼の雪隠』を徹底解説!!

奈良県高市郡明日香村にある「鬼の俎(おにのまないた)」と「鬼の雪隠(おにのせっちん)」を観にやってきました! 私が最初にココに訪れたのは小学校低学年の頃で、その際の事前学習で「風の森と呼ばれるこの地方に鬼が棲んでおり、通行人を騙して捕まえ「俎」で調理し人間を喰らい、食後に「雪隠」で用を足した。」という伝承を習いました。 伝承を聞いた時には恐ろしくて「一人では行けないなぁ」と心の中で思ったのを覚えております。 20年ぶりに訪れた、この地は果たして!?

奈良県高市郡明日香村にある「鬼の俎(おにのまないた)」と「鬼の雪隠(おにのせっちん)」を観にやってきました! 私が最初にココに訪れたのは小学校低学年の頃で、その際の事前学習で「風の森と呼ばれるこの地方に鬼が棲んでおり、通行人を騙して捕まえ「俎」で調理し人間を喰らい、食後に「雪隠」で用を足した。」という伝承を習いました。 伝承を聞いた時には恐ろしくて「一人では行けないなぁ」と心の中で思ったのを覚えております。 20年ぶりに訪れた、この地は果たして!?

▼この場所には

明日香村は程よい広さの集落の様な町となっており、徒歩で散策しても朝から夕方まであれば十分楽む事が出来ます! 時間があまり無い方は駅前でレンタルサイクルをして回る事をお勧めします。 私は、自転車を車に積んでやってきたのでMy Bicycleでの散策です!

明日香村は程よい広さの集落の様な町となっており、徒歩で散策しても朝から夕方まであれば十分楽む事が出来ます! 時間があまり無い方は駅前でレンタルサイクルをして回る事をお勧めします。 私は、自転車を車に積んでやってきたのでMy Bicycleでの散策です!

古代都市の小道を走るのは気持ちが良いです!

古代都市の小道を走るのは気持ちが良いです!

飛鳥

狭い古代遺跡・飛鳥京には所狭しと遺跡が残っており何処から何を観ようかを決めて回らないと効率的に進むことが出来ません。

狭い古代遺跡・飛鳥京には所狭しと遺跡が残っており何処から何を観ようかを決めて回らないと効率的に進むことが出来ません。

小道沿いに捨てられた様にあるのが『鬼の雪隠』です。

まずは鬼の雪隠の見学から開始します!小道沿いに捨てられた様にあるのが『鬼の雪隠』です。

▼鬼の雪隠とは!?

『鬼の雪隠』は、宮内庁によって管理されております。 てことは、皇族のお墓なのかな!?と思い、調べてみました。 この『鬼の俎』と『鬼の雪隠』は、付近にある欽明天皇檜隈坂合陵の陪冢に治定されているそうです。 陪冢とは、中心となる大きな古墳に首長を埋葬し、その周りに親族や臣下を埋葬する為に計画的に作られた墳墓の事だそうです。 つまり、この巨大な石物は欽明天皇の親族若しくは、臣下が入っていた石棺であるという事です。

『鬼の雪隠』は、宮内庁によって管理されております。 てことは、皇族のお墓なのかな!?と思い、調べてみました。 この『鬼の俎』と『鬼の雪隠』は、付近にある欽明天皇檜隈坂合陵の陪冢に治定されているそうです。 陪冢とは、中心となる大きな古墳に首長を埋葬し、その周りに親族や臣下を埋葬する為に計画的に作られた墳墓の事だそうです。 つまり、この巨大な石物は欽明天皇の親族若しくは、臣下が入っていた石棺であるという事です。 そして、この『鬼の雪隠』は、石棺の下に置かれた箱の部分かと思いきや、これは遺体を上から覆う部分だそうです。

『鬼の雪隠』と言われる正面からのアングルです。 コレが何だか分からなかった時代には、巨大な鬼が使ったトイレだと信じたかどうかは分かりませんが、理屈を付けようとすると、やはり鬼を想像してしまったのかもしれませんね。

『鬼の雪隠』と言われる正面からのアングルです。 内幅約1.5m、高さ約1.3mの大きさで数トンある巨大な石です。 コレが何だか分からなかった時代には、巨大な鬼が使ったトイレだと信じたかどうかは分かりませんが、理屈を付けようとすると、やはり鬼を想像してしまったのかもしれませんね。

前には、明日香村が設置した分かりやすい案内板が置かれております。

前には、明日香村が設置した分かりやすい案内板が置かれております。

『鬼の雪隠』が有る丘から観た風景の写真です。 ここは、恐らく1,300年程の前に作られた墳墓だと思われます。 今では日本全国当時とは見違える程開発が進みましたが、ここからの風景は当時の名残が残っており、この風景は古代人も観たものだと思います。

『鬼の雪隠』が有る丘から観た風景の写真です。 ここは、恐らく1,300年程の前に作られた墳墓だと思われます。 今では日本全国当時とは見違える程開発が進みましたが、ここからの風景は当時の名残が残っており、この風景は古代人も観たものだと思います。

鬼になった気分で雪隠で立ち小便は、絶対にしないで下さい!(私もしてませんよ!) 宮内庁管轄の文化財ですので器物破損で捕まっちゃいます!

この箱の部分が上だとすれば、古代人はどの様に運び設置したのでしょうか!? そりゃ、丸太を引いて運んだ等は理解出来ますが、最後にこれから観る「俎」部分にぴったりと置かないといけません。 現代でも熟年の操縦者にクレーンがあっても大仕事なのに、そんなものが無い時代に凄いですね。

この箱の部分が上だとすれば、古代人はどの様に運び設置したのでしょうか!? そりゃ、丸太を引いて運んだ等は理解出来ますが、最後にこれから観る「俎」部分にぴったりと置かないといけません。 現代でも熟年の操縦者にクレーンがあっても大仕事なのに、そんなものが無い時代に凄いですね。

▼鬼の俎

次に、『鬼の雪隠』から徒歩10秒で訪れる事が出来る『鬼の俎』の見学に向かいます。 『鬼の俎』は、雪隠からして少し上の位置にある事が分かります。

次に、『鬼の雪隠』から徒歩10秒で訪れる事が出来る『鬼の俎』の見学に向かいます。 『鬼の俎』は、雪隠からして少し上の位置にある事が分かります。




『鬼の俎』は、まさに俎の様に開けた場所に水平に置かれておりました。 こちらも『鬼の雪隠』同様に宮内庁によって管理されております。

『鬼の俎』は、まさに俎の様に開けた場所に水平に置かれておりました。 こちらも『鬼の雪隠』同様に宮内庁によって管理されております。




この平らに削られた石台の上に、作られた当時は貴族の遺体が置かれていたという事です。 その貴族も天皇に近い存在であり、日本を動かす頂点の一人であった筈です。 そんな事を考えると歴史が面白くなりませんか!?

この俎は長さ約4.5m、幅約2.7m、厚さ約1mもある巨大な石板になっております。 この平らに削られた石台の上に、作られた当時は貴族の遺体が置かれていたという事です。 その貴族も天皇に近い存在であり、日本を動かす頂点の一人であった筈です。 そんな事を考えると歴史が面白くなりませんか!?




ここにも明日香村が設置した案内板があり、前情報なくとも現地で背景等を知る事が出来ます。

ここにも明日香村が設置した案内板があり、前情報なくとも現地で背景等を知る事が出来ます。




▼何故ココに剥き出しであるの!?

ここまで見学して、一つの疑問が沸いてきました! 何故ココにあるの??です。 これも調べてみると、元々はこの場所よりも更に高台部分に安置されていたそうですが、風雨により土台の土砂が削れたのか?地震なのか?地滑りなのかは不明ですが、元々設置されていた場所から崩れてココまで落ちてきたそうです。 更に、先ほどの『鬼の雪隠』と一対であると思っておりましたが、どうも実は別であるとする「双墓説」が云われているそうです。 双墓説では、「俎の位置は雪隠から見てやや東側にずれることから、実は現在の俎の西にもう一つ別の俎があり、明治の頃に小さく割られ庭石に転用されたという。~ウィキペディア~」 そうです。 その証拠となる割られた石も現在、橿原考古学研究所付属博物館の屋外に展示されているそうです。 

ここまで見学して、一つの疑問が沸いてきました! 何故ココにあるの??です。 これも調べてみると、元々はこの場所よりも更に高台部分に安置されていたそうですが、風雨により土台の土砂が削れたのか?地震なのか?地滑りなのかは不明ですが、元々設置されていた場所から崩れてココまで落ちてきたそうです。 更に、先ほどの『鬼の雪隠』と一対であると思っておりましたが、どうも実は別であるとする「双墓説」が云われているそうです。 双墓説では、「俎の位置は雪隠から見てやや東側にずれることから、実は現在の俎の西にもう一つ別の俎があり、明治の頃に小さく割られ庭石に転用されたという。~ウィキペディア~」 そうです。 その証拠となる割られた石も現在、橿原考古学研究所付属博物館の屋外に展示されているそうです。 




ここで観た『鬼の俎』と『鬼の雪隠』という墳墓が2基の双墓であり、両方とも崩れてしまってココにあるという事は、この山の斜面には、もしかすると2名の貴族と共に埋葬された副葬品の金銀財宝などが散乱している可能性があると思います。 こんな事を考えると更に楽しく思えてきました! 以上で、『鬼の俎』と『鬼の雪隠』の御案内となります。 この古都飛鳥の町には一日で回れないほどの見所が沢山あります! 歴史の一辺に触れに遊びに訪れては如何でしょうか。 御精読有難うございました。

ここで観た『鬼の俎』と『鬼の雪隠』という墳墓が2基の双墓であり、両方とも崩れてしまってココにあるという事は、この山の斜面には、もしかすると2名の貴族と共に埋葬された副葬品の金銀財宝などが散乱している可能性があると思います。 こんな事を考えると更に楽しく思えてきました! 以上で、『鬼の俎』と『鬼の雪隠』の御案内となります。 この古都飛鳥の町には一日で回れないほどの見所が沢山あります! 歴史の一辺に触れに遊びに訪れては如何でしょうか。 御精読有難うございました。

▼アクセス